個人事業税の業種認定に納得いかないときは、審査請求をしましょう。

これは何度も書いていることですが、個人事業税は法で決まっている70業種のみに課税されます。
こちらが法で決まっている課税対象業種です。

区分 税率 業種
第一種事業 5% 物品販売業 運送取扱業 料理店業 遊覧所業
保険業 船舶定係場業 飲食店業 商品取引業
金銭貸付業 倉庫業 周旋業 不動産売買業
物品貸付業 駐車場業 代理業 広告業
不動産貸付業 請負業 仲立業 興信所業
製造業 印刷業 問屋業 案内業
電気供給業 出版業 両替業 冠婚葬祭業
土石採取業 写真業 公衆浴場業(むし風呂等) 電気通信事業
席貸業 演劇興行業 運送業 旅館業
遊技場業
第二種事業 4% 畜産業 水産業 薪炭製造業
第三種事業 5% 医業 公証人業 設計監督者業 公衆浴場業(銭湯)
歯科医業 弁理士業 不動産鑑定業 歯科衛生士業
薬剤師業 税理士業 デザイン業 歯科技工士業
獣医業 公認会計士業 諸芸師匠業 測量士業
弁護士業 計理士業 理容業 土地家屋調査士業
司法書士業 社会保険労務士業 美容業 海事代理士業
行政書士業 コンサルタント業 クリーニング業 印刷製版業
3% あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復
その他の医業に類する事業
装蹄師業

ただし、実際にはこれらのどれにも当てはまらないのに、課税通知が来てしまう人もいます。
納得いかない場合には、審査請求という手続きを取ることができます。

審査請求

審査請求というのは、いわば不服申し立てです。
行政不服審査法に基づき、個人事業税の課税について納得いかない場合には、審査請求を行うことができます。

審査請求を提起すると、一般的には各都道府県庁に設けられた、課税とは関係ない部門の審査チームが、お互いの主張を聞いて裁決を下します。
個人事業税自体、各都道府県の税事務所が課税して来るわけですが、それに対して各都道府県が審査する形なので、正直なところシステム的にはどうなのかと思うところがありますが、審査請求以外に申し立てる手段はありません。

審査請求が可能な期間が定められていて、課税決定から3カ月以内だけになります。
そのため、この期間を過ぎてしまうと、申し立て自体出来ないので注意が必要です。

なお、審査請求を行った結果について納得いかない場合には、行政訴訟を起こすしかありません。
こちらは、審査請求の裁決があった日から6ヶ月以内しか提訴できません。

問題になるとしたら、請負業と広告業

恐らくですが、個人事業税の業種認定で、不満を持つとしたら請負業と広告業だと思われます。
請負業というのは、自治省、総務省では【請負契約に基づく業種】だと明記されているのですが、請負契約に基づかない業種まで課税して来ることがあります。

広告業に不満を持つケースですが、アフィリエイトでしょう。
広告業の定義は、

広告業とは、対価を得る目的で、他人の依頼により広告を請負う事業をいう。
なお、自ら広告を行うことなく、広告の取次ぎをなすいわゆる広告取次業は広告業ではなく、周旋業に該当するものである。

このようになっています。
つまり、広告自体を作成する業種のことを広告業と定義しているわけです。
いわゆる、広告代理店みたいなイメージですね。

アフィリエイトは、他人の依頼によって広告を請け負っているわけではないので、本来なら広告業になるわけがありません。

審査請求時は、根拠を以って

審査請求自体は、特に費用はかかりません。
税理士や弁護士が代理人になることが可能です。

自分で審査請求する場合の注意点ですが、そもそもその業種の定義は何なのか?というところが大切です。
請負業の定義は、

対価の取得を目的として、仕事の完成を約束し、完成と同時に報酬を得る業

仲立業の定義は、

仲立業とは、報酬を得る目的で他人間の商行為を媒介をなす事業をいう(商法543)。
仲立業としては、商法または有価証券の売買仲介、船舶の貸借または用船契約の仲立、海上保険等の取引についての仲介、手形割引の仲立等を業とするものがこれに当たる。仲立業は、他人の媒介をなすという点において広い意味の周旋業に該当するが、地方税法上では、他人のために商行為の媒介をなす事業を仲立業とし、それ以外の行為の媒介すなわち民事仲立は周旋業として区分している。

このように、課税対象業種は、それぞれに定義があります。
なのでまずこの定義を調べて、ご自身が行っている事業がそれに当てはまるのかどうかという主張をしていけばよいです。

この、事業税の業種の定義ですが、自治省が著した、事業税逐条解説という書籍が、ほぼ唯一のものです。
地方財務協会発行の書籍ですが、結構古い本なので、手に入れることは不可能です。

その都道府県で最も大きい図書館に行けば、恐らくは置いてあると思います。
事業税逐条解説の該当部分をコピーして、審査請求時に【業種の定義とどう違うのか】を明らかにしていけばいいでしょう。

注意点ですが、課税について不満があっても、一度税金は支払った上で審査請求して下さい。
審査請求の結果が出るまで払わない!等と宣言すると、延滞税がかかる可能性もありますし、財産の差し押さえをして来る危険性もあります。

なので不満でも一度税金は支払って、その上で審査請求をして取り戻すようにしましょう。

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