個人事業税が、絶対にかからない業種とは?

個人事業税は限定列挙なので、法で決められた業種にしかかかりません。
こちらが法定業種一覧です。

区分 税率 業種
第一種事業 5% 物品販売業 運送取扱業 料理店業 遊覧所業
保険業 船舶定係場業 飲食店業 商品取引業
金銭貸付業 倉庫業 周旋業 不動産売買業
物品貸付業 駐車場業 代理業 広告業
不動産貸付業 請負業 仲立業 興信所業
製造業 印刷業 問屋業 案内業
電気供給業 出版業 両替業 冠婚葬祭業
土石採取業 写真業 公衆浴場業(むし風呂等) 電気通信事業
席貸業 演劇興行業 運送業 旅館業
遊技場業
第二種事業 4% 畜産業 水産業 薪炭製造業
第三種事業 5% 医業 公証人業 設計監督者業 公衆浴場業(銭湯)
歯科医業 弁理士業 不動産鑑定業 歯科衛生士業
薬剤師業 税理士業 デザイン業 歯科技工士業
獣医業 公認会計士業 諸芸師匠業 測量士業
弁護士業 計理士業 理容業 土地家屋調査士業
司法書士業 社会保険労務士業 美容業 海事代理士業
行政書士業 コンサルタント業 クリーニング業 印刷製版業
3% あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復
その他の医業に類する事業
装蹄師業

当サイトで問題視している、請負業の認定基準により、都道府県で差が出ていることはありますが、どうやっても個人事業税を課税できない業種もあります。

課税対象外の業種


地方税法では、事業税を課すことができない業種を列挙しています。

72条の4
2 道府県は、次に掲げる事業に対しては、事業税を課することができない。
一 林業
二 鉱物の掘採事業

このようになっています。
このほか、農業も個人事業税の課税対象外業種とされています。
これは限定列挙に当てはまるものがないから、というところが理由です。

ただし、ここでいう農業というのは、農産物の生産を行う業のことであって、単に農産物を流通させる業については、物品販売業が該当します(八百屋さんなど)。

請負業には本来なりませんが


個人事業税の請負業はちょっとややこしい事情もあり、都道府県によっては認定基準に間違いがあります。
例えば、神奈川県の請負業の基準を見ると、このようになっています。

個人の方が行う事業が、次の(1)から(4)の要件をすべて満たす場合は、「請負業」として個人事業税の課税対象となります(注意)。

(1)営業の範囲に属するものであること
(2)資本的経営を行っていること
(3)仕事の計画及び遂行について独立性を有すること
(4)危険負担を有すること

上記要件を満たすかどうかは、所得税申告書や所得税申告書に添付された決算書等の記載内容で判定しますが、お仕事の内容の確認のため、所管の県税事務所からお仕事の内容について(回答)(PDF:8KB)(照会文書)を送付させていただくことがあります。
照会文書へのご協力をよろしくお願いいたします。

注意:運送業、印刷業、写真業、理容業、クリーニング業等も広い意味では請負業に含まれますが、こうしたそれぞれ独立の業種として別に法令で定められているものは、ここにいう請負業には含まれません。

請負業の正しい定義は、

対価の取得を目的として、仕事の完成を約束し、完成と同時に報酬を得る業

これが正しい定義になります。

危険負担というのは、有償の双務契約であればどんなものでも基本はあります。
売買契約、賃貸借契約、こういったものでも危険負担はありますので、神奈川県の請負業の認定基準だと、農業ですら請負業になってしまいます。

しかし、これは当然ですが、農業に対して請負業として課税されている実績はありません。
単に請負業の定義がおかしいというだけの話です。

そのほか、医者や柔道整復師など保険診療が認められている業種では、保険診療で得た報酬については、個人事業税を課すことができないとなっています。
農業や林業、医業がこのように個人事業税で優遇されているのは、国策と言ったところでしょうか。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする