カイロや整体が第三種事業の【その他医業】に当てはまるのはどういう場合?

カイロプラクティックに対して、個人事業税の第三種事業、【その他医業】で課税している自治体もあります。
その他医業というのは、正確には【あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復 その他の医業に類する事業】となっていますので、これだけ見るとあんまマッサージ指圧、鍼灸、柔道整復が含まれるのは誰でもわかります。


その他医業、にどこまでが含まれるかがなかなかややこしい問題なんです。

名古屋高裁の判決によると

個人事業税について争われた訴訟は少ないのですが、このその他医業に関わる判決が名古屋高裁で出ています。

第三種事業のあんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復 その他の医業に類する事業は、社会診療報酬を得る業と同程度の知識、技能が持つものが行う事業に限るべき

ざっくり言うと、このような判決が出ています。
ここで注意なのは、社会診療報酬を得る業というのは、要は保険診療できるあはき・柔道整復のことを指します。
判決では、決してこれらの国家資格を持つ者が行うものに限るとされているのではなくて、【社会診療報酬を得る業と同程度の知識、技能を持つ場合に限る】という判決になっています。

何を以って同程度の知識、技能と認めるかが難しい問題です。

その他医業へカイロプラクティックを当てはめている例

当サイトの独自調査によると、この【その他医業】にカイロプラクティックを当てはめて課税している自治体はそこそこ多いです。
しかし、いくつかのパターンがあります。

国家資格の有無に関わらず、【その他医業】で課税

カイロプラクティックに対して、あはき・柔道整復の国家資格の有無に関わらず、【その他医業】(3%)で課税している自治体はそこそこ多いです。
名古屋高裁の判決では、必ずしも国家資格は必要なく、同程度の知識、技能があれば認定してよいと書いてありますが、この場合はカイロプラクティックという職業自体を高度な知識、技能を持つと職業的な認定をしているものと推測されます。

ただ、これには若干の問題はあります。
柔道整復師の学校を卒業しても、国家試験に受からなければ柔道整復師とは名乗れませんし、柔道整復の業務も出来ません。
なので柔道整復師であっても、学校を出ているかではなく国家資格を持っているかで分けているわけですので、国家資格が無いカイロプラクティックに対し、どのようにして【同程度の知識、技能を持つ】と認定しているのかはやや怪しいところです。

国家資格を持つ者がカイロをした場合、【その他医業】で課税

あくまでも第三種事業は国家資格を持つものに限るという考えから、あはき・柔道整復の免許を持つ者がカイロプラクティックをした場合に、ここに当てはめるという方式です。

ここも多少の問題はありまして、何ら資格を持たない人がカイロプラクティックをした場合には課税対象外となることから、同じ業を行いながら扱いが違うという憲法上の不公平感が出てしまいます。

この場合、国家資格を持たない者については非課税にしているケースが多く、ごく一部の自治体は国家資格を持たない者が行うカイロについては請負業として課税しています。

カイロプラクティックや整体を請負業として課税することは問題がある

国家資格を持つ者が、柔道整復等と並行してカイロをした場合に課税

これは、あくまでも【その他医業】にはカイロプラクティックは含まれないという考え方のようで、あはき・柔道整復の免許を持っていても、カイロプラクティック専業なら課税対象外にするという立場です。

逆に言うと、国家資格を持つ人が、例えば柔道整復と並行してカイロを行った場合には課税しますよということになります。
こういう自治体は、保険診療を行っているかどうかで判定しているようです。

実はあはき・柔道整復師というのは、保険診療で得た報酬については、個人事業税が課税されません。
そのため、保険診療分と自由診療分を分けて確定申告しないといけないわけです。

第三種事業でも、取扱いは各都道府県でバラバラ

このように、各都道府県でもカイロプラクティックに対する個人事業税の考え方が大きく違うのが現状です。
こういうことにより、不利益になっている人もいれば、課税されなくてラッキーという人も出てしまうわけです。

こういう不均衡は絶対におかしいんですけどね。
同じ地方税法を使いながら、その運用は都道府県で違うという現状があります。


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